アンティーク着物の話1

ヤフーブログの時に書いた文章です。↓

再掲します。

着物を着るようになると、知り合いから着物をいただくことがあります。

呉服屋さんで選んだ新しい着物も素敵ですが、私はいただいた着物というも好きです。
 
伯母から譲られた着物で、約100年前の大島紬があります。
箱を開けたとき、地味ーな大島だなあと思いました。でも、羽織ってみると薄い羽のようですごく軽くて着易いのです。
電話で話を訊いたところ、「それね。明治13年生まれの母のもので、たぶん明治の末か、大正の時期に作ったはずだから100年ぐらいはたっているのではないかしら。」とのことです。
 
知り合いの着物リサイクルショップの店長さん(元大手呉服やさんの店長)に見てみせたら、今はあまり作られない割り込み式という織り方をしているし、色や絣の模様からみても、確かに昭和以前ものだよね。」と言われました。まだ、着られるとも。
 
100年前の大島!でも、現役。
こんな時、着物のすばらしさを感じます。
100年前のものがまだ着られるなんて。
着物は、洗い張りをして、仕立替えれば、世代を越えて何十年も着ることができる(もちろん限界はありますが)究極のリサイクルと言う人がいますが、こうして目の当たりにすると鳥肌がたつような感慨を覚えました。
 
時々この大島を着て街を歩く時、この着物は今まで何をみて何を感じてきたのだろうと考えています。そして、私が着ることで、現代を生きて新しい時代をみているのではないかなと想像しています。
 
現代はどんな風に100年前の大島紬には写っているのでしょうか?
 
大切に着続けていきたいと思います。